医師転職のエージェントとは？

職場に突然電話がかかって来て「先生にぜひ来て頂きたい、という病院があるのですが…」という経験をされた医師がいます。これは数年も前の話ですから、今とは状況がだいぶ違うとは思いますが、実はこうした電話による「ヘッドハンティング」は、今でも結構あるようです。

エージェントと呼ばれる転職斡旋会社は、現在数十とも百ともいわれ、競争が熾烈になっています。その成り立ちは実にさまざまで、もともと大手の就職支援会社に在職し、独立したケースや、金融機関やＭＲからエージェントを立ち上げたところもあります。母体が調剤薬局の場合もあれば、経営コンサルタントをメインに行っているところなど、幅広い業種から誕生したのが「エージェント」だといってよいでしょう。

エージェントの仕事とは、まず「医療機関に電話」をかけるところから始まります。病院では３月には医師の数と看護師の数が一定数確定していなければなりません。診療報酬制度には「患者１人に対する看護師、医師の数」の規定が盛り込まれています。ですから、毎年１１月ころには多くの総合病院で医師が不足し始め、穴埋めを求めます。また、力のある医師を高給で招聘することで、患者を呼び込もうと考えます。

エージェントはそのタイミングをきっちりと理解しています。病院のどの医師が移りそうか、を看護師長あたりに聞き出して、「自社の転職サイトに登録している」医師の中から、マッチングしそうな対象者を選ぶのです。あとは、ひたすら医師の条件に合うように、病院と交渉を行います。中には飛ぶ鳥、後を濁さずで、離職する医師の「さまざまな片付け」を行うのです。こうして、エージェントは医師が健康体で医療に携われるように、バックアップをしているのです。

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